初稿置き場
#夢見る少年と未羽化の蝶
#夢見る少年と未羽化の蝶_二章
24
「また遊びに来てね」
「釣りの約束も忘れないでくれよ」
翌日、そう言って別れを惜しんでくれるオーランとラァナに手を振って、レンとファルはアカデミーへの帰途を辿る。
乗合馬車の停留所まで、久し振りに二人きりだった。
「なんかあっという間だったなぁ」
「……レンって人たらしだよな」
楽しかったな、と笑うと何故かファルからは呆れた視線が返ってくる。
「急になんだよ?」
「まさか二人があそこまでお前を気に入るとは、って話。これから一人で帰ろうものなら『レンくんは?』って、毎回聞かれそうだ……」
「えぇ~、なにそれ照れる」
てれてれと頬を掻いていると、むっとした顔のファルからべしりと叩かれる。しかし結局、顔を見合わせて吹き出してしまい、二人でけらけらと笑いながら歩く。
「――でもよかったよ。レンが『研究者になる』って言ってくれて」
一通り笑い転げた後、改まってファルがそんなことを言った。
「あ、ごめんな。何の相談もなく……」
「いいって。事前に言われてたら、絶対止めてたし。僕も……、ずっと聞きたかったこと聞けたからさ」
「――そっか」
それは昨夜、レンが「研究者になる」と宣言した後のことだった。
2026/10/13 13:19:05
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「なんかあっという間だったなぁ」
「……レンって人たらしだよな」
楽しかったな、と笑うと何故かファルからは呆れた視線が返ってくる。
「急になんだよ?」
「まさか二人があそこまでお前を気に入るとは、って話。これから一人で帰ろうものなら『レンくんは?』って、毎回聞かれそうだ……」
「えぇ~、なにそれ照れる」
てれてれと頬を掻いていると、むっとした顔のファルからべしりと叩かれる。しかし結局、顔を見合わせて吹き出してしまい、二人でけらけらと笑いながら歩く。
「――でもよかったよ。レンが『研究者になる』って言ってくれて」
一通り笑い転げた後、改まってファルがそんなことを言った。
「あ、ごめんな。何の相談もなく……」
「いいって。事前に言われてたら、絶対止めてたし。僕も……、ずっと聞きたかったこと聞けたからさ」
「――そっか」
それは昨夜、レンが「研究者になる」と宣言した後のことだった。