初稿置き場
#愛する貴方と「番」を解消する方法(仮題)
#愛する貴方と「番」を解消する方法(仮題)_字コンテ
7
――お父様とはお会いになられない方が良いでしょうね。
ユリスは屋敷の離れに移動した後、ベッドに寝転がって目を閉じながら、先程の妹と交わした会話を思い返していた。
何故父に会わない方が良いのか。それは、分かる。
彼女と同じようにアルファの父も、ユリスの変化に気付くはずだからだ。そして、その「相手」を特定するのも容易だろう。
母について言及されなかったのは、彼女がユリスを視界にも入れたくないとばかりに避けていることを、アンジェリアも承知しているからだ。
だが、そんなこと可能なのだろうか。
殆ど顔を合わせることのない父とはいえ、仕事上で接する機会はある。
(……相談できる相手がいない。それこそ、ルベルト様くらいしか――)
だが、ユリスはぷるぷると首を横に振った。
「駄目だ。殿下にだけは頼れない」
もし相談などすれば、自分がオメガとして欠陥品であることも知られてしまう。
それは、嫌だ……。
また、眦に涙が浮かんで、それが零れてしまう前に腕で目を覆った。
オメガの自分をずっと否定してきたのに、本当の意味で彼と番になれたらと思っている自分に気付く。
「なんて、浅ましいんだ」
ユリスはきつく唇を噛んで、どうにか涙を堪えると、疼きはじめた下肢に気付かない振りをして、布団を頭からかぶって目を閉じた。
2026/02/01 14:27:41
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――お父様とはお会いになられない方が良いでしょうね。
ユリスは屋敷の離れに移動した後、ベッドに寝転がって目を閉じながら、先程の妹と交わした会話を思い返していた。
何故父に会わない方が良いのか。それは、分かる。
彼女と同じようにアルファの父も、ユリスの変化に気付くはずだからだ。そして、その「相手」を特定するのも容易だろう。
母について言及されなかったのは、彼女がユリスを視界にも入れたくないとばかりに避けていることを、アンジェリアも承知しているからだ。
だが、そんなこと可能なのだろうか。
殆ど顔を合わせることのない父とはいえ、仕事上で接する機会はある。
(……相談できる相手がいない。それこそ、ルベルト様くらいしか――)
だが、ユリスはぷるぷると首を横に振った。
「駄目だ。殿下にだけは頼れない」
もし相談などすれば、自分がオメガとして欠陥品であることも知られてしまう。
それは、嫌だ……。
また、眦に涙が浮かんで、それが零れてしまう前に腕で目を覆った。
オメガの自分をずっと否定してきたのに、本当の意味で彼と番になれたらと思っている自分に気付く。
「なんて、浅ましいんだ」
ユリスはきつく唇を噛んで、どうにか涙を堪えると、疼きはじめた下肢に気付かない振りをして、布団を頭からかぶって目を閉じた。