初稿置き場
#夢見る少年と未羽化の蝶
#夢見る少年と未羽化の蝶_二章
5
「初めまして。今回、貴方がたの担当をさせていただく、エルジュと申します」
受付に指示された部屋で待つこと、暫く。
その部屋に現れた白衣の男は、そう言ってレンたちに頭を下げた。
ダークブルーの髪をきちんと撫で付けた、真面目そうな風情の彼は、頭を上げると眼鏡をカチャリと上げた。
エルジュに促され端から順に、名前と専攻を言うだけの簡単な自己紹介をしていく。
今回の体験入所の参加者は五人。元からの知り合い同士なのは、レンとファルだけらしい。後の三人は、蝶の民らしき男女が一人ずつと、レンと同じ只人の女が一人。地域的に同じアカデミーの同学年だと思われるが、誰とも面識はなかった。
「ありがとうございます。ではまず、研究所内の案内からはじめましょうか――」
自己紹介が終わった後は、所内の見学が行われた。
基本的にはエルジュの後ろをついて歩くだけだ。とはいっても、一般に公開しても問題のない範囲ばかりなのだろう。門前で「アカデミーと大して変わらない」と言ったが、本当にあまり変わらない。
それでも、蝶の民に関して真剣に議論する所員の姿を垣間見て、レンの心は浮き立っていた。
一通り案内が終了すると、昼休みを挟み、数日間は講義の予定だ。
研究へ協力してくれている被験者たちの元への同行も体験の中に含まれているため、心構えなども含めた基礎知識を授けてくれるようだ。
講義資料を受け取り、レンはわくわくが抑えきれないうきうき顔で、その資料のページを開く。
これからどんな事を知れるんだろう……!
そんな興奮の中、体験入所の幕は上がったのだった。
2025/09/11 00:00:00
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「初めまして。今回、貴方がたの担当をさせていただく、エルジュと申します」
受付に指示された部屋で待つこと、暫く。
その部屋に現れた白衣の男は、そう言ってレンたちに頭を下げた。
ダークブルーの髪をきちんと撫で付けた、真面目そうな風情の彼は、頭を上げると眼鏡をカチャリと上げた。
エルジュに促され端から順に、名前と専攻を言うだけの簡単な自己紹介をしていく。
今回の体験入所の参加者は五人。元からの知り合い同士なのは、レンとファルだけらしい。後の三人は、蝶の民らしき男女が一人ずつと、レンと同じ只人の女が一人。地域的に同じアカデミーの同学年だと思われるが、誰とも面識はなかった。
「ありがとうございます。ではまず、研究所内の案内からはじめましょうか――」
自己紹介が終わった後は、所内の見学が行われた。
基本的にはエルジュの後ろをついて歩くだけだ。とはいっても、一般に公開しても問題のない範囲ばかりなのだろう。門前で「アカデミーと大して変わらない」と言ったが、本当にあまり変わらない。
それでも、蝶の民に関して真剣に議論する所員の姿を垣間見て、レンの心は浮き立っていた。
一通り案内が終了すると、昼休みを挟み、数日間は講義の予定だ。
研究へ協力してくれている被験者たちの元への同行も体験の中に含まれているため、心構えなども含めた基礎知識を授けてくれるようだ。
講義資料を受け取り、レンはわくわくが抑えきれないうきうき顔で、その資料のページを開く。
これからどんな事を知れるんだろう……!
そんな興奮の中、体験入所の幕は上がったのだった。