初稿置き場
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ツンデレ王子様の結婚事情:漫画(字コンテ)・BL
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玉座の憧憬 ロウェル×アレイストIF:小説・BL・R18・本編読了後推奨
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玉座の憧憬 ロウェル×アレイストIF:小説・BL・R18・本編読了後推奨
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#玉座の憧憬_ロウェル×アレイストIF 16
「――っ!! や、あぁ……! もう、むり――っ」
後ろと前とを同時に指で刺激されて、身体が跳ねる。
「だいじょうぶだから。ほらゆっくり息して」
ロウェルの言葉に、アレイストは無言でぶんぶんと首を横に振った。
達きそうで達かせてもらえないまま、どのくらい時間が経っただろう。高い位置にあった陽が落ちて、部屋の中はいつの間にか薄暗くなっている。ベッドの上で裸に剥かれて喘ぐばかりのアレイストは、絶妙に動くロウェルの手に翻弄され続けている。
先走りと潤滑油でめちゃくちゃになっている下肢は、もうどこを触られても感じてしまう。
八年前、自分がロウェルを抱いていた時、どれほど雑なことをしていたのかということを、あらためて思い知らされるような気分だった。
そんなことを考えていることを目敏く見つけたロウェルは、目を眇めて、耳元で囁く。
「余計なこと考えてる?」
「あ、だって……、っ――!」
体内にあるしこりをぐりっと押し潰されて、声にならない叫びを上げる。目の前が真っ白になってチカチカした。だが、勃ち上がった陰茎の根本を押さえられていて、射精させてもらえない。頭がとろとろふわふわしたまま、もうずっと戻れないでいる。
きもちいい。気持ちよすぎて、苦しいほど。
まさしく、「何も考えられない」。
「ぁ、は……、あぁん……っ」
媚びた声が口から漏れる。それを恥ずかしいと思う暇もないほど、快感が押し寄せていた。
けれど、と生理的な涙で滲んだ視界で、下方を見る。
ロウェルはアレイストに快楽を与えるばかりで、シャツのボタンすら外していない。精々、袖を捲った程度だ。
ズボンは痛そうなほど張り詰めているのに。
「っ、なぁ……、挿れないのか……?」
右足を動かしてそれを足の甲で擦ると、びくりと彼の身体が震えた。
「アレイスト……」
ロウェルと視線が絡んだ。彼は何かに逡巡するように視線を彷徨わせた後、再びこちらを見て、呟く。
「良いのか?」
なんとなく「後悔しないか」と聞かれているような気がした。
ロウェルに抱かれれば、二人の仲は何か決定的なものになってしまう予感がある。
これまでの交わりには伴わなかった、心に触れ合うようなそれが、関係を変えてしまうような。
ここで頷けば、彼と二度と離れられなくなるのだろうな、と不意に思う。
だが、アレイストはふっと笑った。
そして、動いてくれない左足を、どうにか太腿を動かしてロウェルの前に持ってくる。
「今更だろ」
「…………そうだな」
もう二十年以上も前になるあの日から、きっと離れては生きられなかったのだろうから。
ロウェルは恭しくその左足に触れて、甲にキスをした。
感触は何も感じない。けれど、その仕草で彼の優しく労るような思いは伝わってくる。
ロウェルはそのまま左足のふくら脛にもキスをして、どんどん上へ上がってくる。
その唇が腿へと到達した時、ぴくんと足が震えた。その反応にロウェルは目を細めて、内腿を強く吸って跡を残す。その上を更に舌が擽った。
「ちょ、ロウェル……」
先程までよりゆるい刺激に、どこかじれったさを感じて彼の名を呼んだ。アレイストの焦燥を察したのか、ロウェルはくすりと笑って、頷いた。
そして、身体を少し起こすとズボンの留め金を外し、サッと服を全部脱ぎ去ってしまう。
そこに現れた太い屹立にアレイストは息を飲んだ。
少々怖気付いていると、ロウェルが苦笑しながらアレイストの腕を引く。
「あっ……」
胡座をかいたロウェルの膝の上に、向かい合うように乗せられて腰を掴まれる。
どうしたらいいのか戸惑っていると、ロウェルにぎゅっと抱きしめられて、背中を撫でられた。
「大丈夫」
その言葉でやっと身体の力が抜けて、アレイストは彼の首にしがみつくように腕を回した。
「っ!」
後孔にぴとりと熱が添えられる。そして、ゆっくりと腰が下ろされていって、くちゅりという水音共に後ろが押し開かれていく。
「あ、あぁ……っ」
事前に散々弄られたせいか、痛みはない。だが、指とは全く違う圧迫感に息が詰まった。
宥めるように背中をロウェルの手が撫でる。その刺激に右膝の力が抜けて、左側の腰を掴むロウェルの手に体重がかかる。その反動でじゅぷりという卑猥な音が耳を犯した。
「んっ、……っは、あ……」
そうしている間にもゆっくりと挿入は進んで、屹立の一番太いところが、中へと挿入った。
ビクンと背中が跳ねて、ロウェルにしがみつく腕にも力が籠もった。
その後は殆ど抵抗もなく、ずるずると腰を下ろしていく。
「あ、っ、……あぁ……ん、ふ……」
そして、最後の少しの所でロウェルの手が離れて、奥をくんっと突かれた。
「んあっ!」
ぴゅっと自身の陰茎から白濁が飛び、軽く達したのだと知る。
その白いものがロウェルの肌にも散っている。
その光景が、二人が本当に近い位置にいることを象徴しているように見えて、胸がいっぱいになった。
「……ロウェル」
「うん?」
「僕も……幸せになれるかな」
ふと、穏やかに微笑む姉の姿が浮かんだ。
いつか自分もあんな表情を浮かべられるようになれるだろうか。
ロウェルは少し悩むように沈黙した後、アレイストの髪を撫でた。
「分からない。……けどさ、二人でそうなれる努力をしてみたいと思う。アレイストはどうだ?」
ロウェルの言葉に、ふとアレイストも笑みを零した。
無闇に「幸せにする」などと言われるより、余程安心できる気がした。
「そうだな。ロウェルとなら、できる気がする」
アレイスト少し顔を上げて、ロウェルを見た。
そして、どちらからともなく口付けを交わす。
やっと心ごと抱き合えている。
そんな実感を覚えながら、アレイストはキスに溺れていった。