初稿置き場
カテゴリ「玉座の憧憬 アレイスト×セレンIF」
小説・男女恋愛・バッドエンド・R18・本編読了後推奨2026/02/01 13:58:05
#玉座の憧憬
#玉座の憧憬_アレイスト×セレンIF 1
「は……? なん、だこれは……」
十一年振りに足を踏み入れた父の執務室で、セレンがそれを見つけてしまったのは、本当に偶然だった。
日付はまさに十一年前。その日に書かれたと思しき、当時の大臣たちから連名で出されたらしい嘆願書には、こう書かれていた。
――王家の血を引かぬ娘を、国王と仰ぐことはできない。正当なる世継ぎの召還を要望する。
「王家の血を、引かぬ娘……?」
十一年前、セレンは母を、そして王太子位を失った。
そうして、それまで会ったこともなかった弟が、新たな王太子として立った日のことは、昨日のように鮮明に思い出される。
これは、この紙に書かれているのは、一体、誰の……。
「――ああ、見つけてしまったんですか、姉上」
突然聞こえた声に振り返ると、いつもは控えめに浮かべている笑みを消した異母弟アレイストが、無表情でこちらを見ていた。
「アレイスト……」
彼は杖をつきながら、ゆっくりと近付いてきた。
「信じられませんか? でも本当のことです」
「何の、ことだ……」
彼はセレンの目の前まで来ると、嘲笑を浮かべる。彼のそんな顔を見るのは初めてのことで、セレンはたじろいだ。
「貴女は、陛下の娘ではない。シエラ妃が情夫との間に作った子――。それが貴女です」
「――っ、そんなはず……!」
咄嗟に反駁するが、アレイストが急にセレンの頬に触れ、顔を覗き込んできて、言葉が途切れる。
「嘘つきですね。本当は薄々知っていたのでしょう?」
「っ……」
アレイストの言葉に、セレンは何も言い返すことが出来なかった。
母譲りの銀髪――。それ以外に、母にも、父にも似ていない自分。
アレイストの父そっくりな顔と青い目に見つめられて、セレンは唇を噛んだ。
なら、自身の持つ菫色の瞳は、一体誰の――。
「……ねぇ、姉上。分かりますか。私たちは、血なんて一滴も繋がってないんですよ」
いやに優しい声でアレイストが呟く。
その次の瞬間には、頬に添えられていた手に力が籠って、顎を掴まれた。
「いっ……」
爪が食い込むほど強く掴まれて、痛みに呻くがアレイストの力は一向に緩まない。
「アレイ…スト……?」
「……私は、ずっと……、貴女がこの事実を知る日を待っていたのでしょうね」
彼は独り言のように呟くと、掴んだままの顎を引き寄せた。
そして――
「え……」
唇が重なる。
「な、何をす――!」
「……さあ、何でしょうね」
セレンは、何の温度もないアレイストの瞳に見つめられながら、口内に侵入する舌を、ただ受け入れるしかなかった。
#玉座の憧憬_アレイスト×セレンIF 1
「は……? なん、だこれは……」
十一年振りに足を踏み入れた父の執務室で、セレンがそれを見つけてしまったのは、本当に偶然だった。
日付はまさに十一年前。その日に書かれたと思しき、当時の大臣たちから連名で出されたらしい嘆願書には、こう書かれていた。
――王家の血を引かぬ娘を、国王と仰ぐことはできない。正当なる世継ぎの召還を要望する。
「王家の血を、引かぬ娘……?」
十一年前、セレンは母を、そして王太子位を失った。
そうして、それまで会ったこともなかった弟が、新たな王太子として立った日のことは、昨日のように鮮明に思い出される。
これは、この紙に書かれているのは、一体、誰の……。
「――ああ、見つけてしまったんですか、姉上」
突然聞こえた声に振り返ると、いつもは控えめに浮かべている笑みを消した異母弟アレイストが、無表情でこちらを見ていた。
「アレイスト……」
彼は杖をつきながら、ゆっくりと近付いてきた。
「信じられませんか? でも本当のことです」
「何の、ことだ……」
彼はセレンの目の前まで来ると、嘲笑を浮かべる。彼のそんな顔を見るのは初めてのことで、セレンはたじろいだ。
「貴女は、陛下の娘ではない。シエラ妃が情夫との間に作った子――。それが貴女です」
「――っ、そんなはず……!」
咄嗟に反駁するが、アレイストが急にセレンの頬に触れ、顔を覗き込んできて、言葉が途切れる。
「嘘つきですね。本当は薄々知っていたのでしょう?」
「っ……」
アレイストの言葉に、セレンは何も言い返すことが出来なかった。
母譲りの銀髪――。それ以外に、母にも、父にも似ていない自分。
アレイストの父そっくりな顔と青い目に見つめられて、セレンは唇を噛んだ。
なら、自身の持つ菫色の瞳は、一体誰の――。
「……ねぇ、姉上。分かりますか。私たちは、血なんて一滴も繋がってないんですよ」
いやに優しい声でアレイストが呟く。
その次の瞬間には、頬に添えられていた手に力が籠って、顎を掴まれた。
「いっ……」
爪が食い込むほど強く掴まれて、痛みに呻くがアレイストの力は一向に緩まない。
「アレイ…スト……?」
「……私は、ずっと……、貴女がこの事実を知る日を待っていたのでしょうね」
彼は独り言のように呟くと、掴んだままの顎を引き寄せた。
そして――
「え……」
唇が重なる。
「な、何をす――!」
「……さあ、何でしょうね」
セレンは、何の温度もないアレイストの瞳に見つめられながら、口内に侵入する舌を、ただ受け入れるしかなかった。
2026/02/01 13:51:42
作品一覧
改稿版更新中
玉座の憧憬 本編:小説・男女恋愛
初稿更新終了
ツンデレ王子様の結婚事情:漫画(字コンテ)・BL
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初稿更新中
改稿版完結
#玉座の憧憬_アレイスト×セレンIF 2
「――あっ、あぁ……んぁっ!」
私は、何をしているんだろう。
薄暗い執務室の床の上で、セレンは破瓜の痛みと無理やり引きずり出される快楽に喘いでいた。
子宮を突かれるたびに、声が、そして、心の奥底に封じ込めていたものが、暴かれていく気がする。
どうして、弟だったはずの男と身体を繋げているの。
頭の片隅に残る冷静な部分は、そう言っているのに、身体は熱を求めて媚びるように男の腕を掴んだ。
「っ、は……」
アレイストの熱い吐息がかかり、唇を重ね、舌を絡めあう。
身体が熱い。触れている場所全てが火傷しそうなほどに。だが、彼の目は凍えるほど冷たくて、怖いほどだった。
「――な、んで、こんなこと、するの……っ」
舌が銀糸を引いて離れた時、セレンは叫んでいた。
「わたしのこと、すきな…わけではない、じゃない……!」
下肢を穿っていた動きが止まる。
「……えぇ、そうですね」
どこか遠い目をして、アレイストが呟いた。そして、セレンの腰を掴み、言った。
「私は、貴女が憎い」
「――っ、あっ!?」
アレイストは一際強く、セレンの中を突く。足が痺れて、中が収縮する。だが、それを構うことなく、アレイストは抽挿を再開しながら、続けた。
「憎くて堪らない。出逢った時から、ずっと。……ずっとだ! 貴女は、私に無いものを全て、持っているのに……!!」
「そ、な……、あっ! あぁっ!」
セレンが背中を弓なりに逸らして絶頂すると共に、中にじわりと熱が広がる感覚があった。
ああ……、もうこれで、取り返しがつかない。
ぼんやりそんなことを思う。
「…………セレン」
突然呼ばれた名前に、びくりと身体が跳ねた。アレイストに名を呼ばれるのは初めてだった。
アレイストはセレンの手を取ると、まるで心から愛おしむかのように、その手の平にキスをする。
「セレン……。どうか、私と一緒に……、死んでくれませんか」